無料のアクセス解析 Piwik(ピーウィック)のススメ
アクセスといえば浅倉大介。浅倉大介といえばDAIVA。ベーマガ時代のパソコン少年にしかわからないネタですいません、篠キチです。
アクセスと言っても今回はDAではなくGAのほう。アクセス解析の話です。
とりあえずGoogleAnalytics
アクセス解析の定番と言えば“ファーストクラスのウェブ解析”でおなじみのGoogleAnalytics。とりあえず無料で始められるにも関わらず高機能なので、アクセス解析を導入する場合の選択肢としては定番中の定番です。またAdwordsやSearchConsoleなど他のGoogleサービスとの連携も進んでいて、これがまたこの上なく便利なので導入を避ける理由を探すほうが難しいくらいです。
しかしGoogleAnalyticsにも欠点がないわけではありません。
1つめは1000万ヒット/月を超えたときの料金。いきなり130万円/月〜と、なかなかインパクトのある費用が請求されます。
2つめは解析に時間がかかること。130万円/月のプレミアムになると短縮されますが、基本的に1日経たないとデータが見られません。
3つめはデータがGoogle側にしか残らないこと。いわゆる生ログのようなデータを取得することはできませんし、Google側にあるデータについても規約上Googleとその100%子会社がその情報の保持と利用が可能になっています。基本的に無料でこれだけの機能が使えるサービスですから仕方ないとは思いますが、これがネックとなってGoogleAnalyticsの導入が会社としてできないという場合もあるかもしれません。
また最近はあまり起こらなくなっていますが、データが取得できなかったり消えてしまったりした場合の保証もないので、GoogleAnalyticsだけに頼っていると肝心なときにデータがなくて困るということもあり得ます。万全を期すのであればGoogleAnalytics以外の選択肢も考えておく必要があるでしょう。
とはいえ、他にもアクセス解析サービスは無料・有料のものが様々ありますが、GoogleAnalyticsと同じような使い方ができるものはなかなか見当たらないのが現状です。
今回ご紹介するのは、GoogleAnalyticsに匹敵する機能をもったリアルタイムのアクセス解析ソリューション『Piwik』(ピーウィック)です。非常に高機能にも関わらずオープンソースで開発されているので無償で利用可能で、レンタルサーバなどにオプション機能として導入されていることもある実績のあるソリューションです。
Piwikとは
Piwikに関する情報は日本Piwikユーザー会のWebサイトに詳しく書かれていますが、主な特徴は
- 無償で使える。1000万ヒット/月を超えても大丈夫。
- リアルタイムで解析できる
- データをすべて自社管理できる
と、さきほど挙げたGoogleAnalyticsアナリティクスの欠点をすべてカバーしています。また、機能的にはGoogleAnalyticsにかなり近い出来になっていて、UIも使いやすく仕上がっています。
計測用のタグもGoogleAnalyticsと同じ要領で</body>の直前に埋め込むだけなので、カンタンです。
というか
<script type="text/javascript"> var _paq = _paq || []; _paq.push(['trackPageView']); _paq.push(['enableLinkTracking']); (function() { var u="//piwik.hogehoge.jp/"; _paq.push(['setTrackerUrl', u+'piwik.php']); _paq.push(['setSiteId', 1]); var d=document, g=d.createElement('script'), s=d.getElementsByTagName('script')[0]; g.type='text/javascript'; g.async=true; g.defer=true; g.src=u+'piwik.js'; s.parentNode.insertBefore(g,s); })(); </script> <noscript><p><img src="//piwik.hogehoge.jp/piwik.php?idsite=1" style="border:0;" alt="" /></p></noscript>
…なんか、GoogleAnalyticsの古い計測タグにクリソツな気がしますが、きっと気のせいでしょう。
無償だが0円ではない
ただ利用にあたって注意というか勘違いしてはいけないのは、Piwikの利用は無償であっても、実際にコスト0円で運用できるわけではないということです。GoogleAnalyticsは計測データを収集するためのサーバをGoogle側で用意してくれていますが、Piwikを運用する場合はそのサーバを自分で用意しなければいけません。その構築と運用のコストがかかります。
とはいえ、日本Piwikユーザー会のサイトに情報がまとめられていますが(少し古い情報なので注意)、いわゆるLAMPサーバがあればカンタンに準備できます。今回テスト用に共用のレンタルサーバにセットアップしてみましたが、Piwik5分インストールと言うだけあって実際に5分程度で動かすことが出来ました。
下は実際に動かしてみたPiwikのダッシュボードと呼ばれる画面です。
Piwik用のサーバを自前で用意するとなると、どんどんたまっていくログを保存するために必要なディスク容量も肥大化していきますし、それなりのアクセス数があるサイトの計測データを問題なく受信してリアルタイム解析しようとなるとサーバにも相応のスペックが要求されますが、仮に1000万ヒット/月に対応できるPiwik用のサーバを運用することになったとしても、設備費だけで130万円を超えてしまうようなことはないでしょう。
GoogleAnalyticsとの併用がおすすめ
Piwik自体は無償で利用できますがサーバの運用管理にコストも人手もかかりますので、とりあえずアクセス解析を始めるならGoogleAnalyticsだけで十分です。ただアクセス解析を二重化して備えておくに越したことはありませんし、その選択肢として現状ではPiwikは結構おすすめです。アクセス解析はデータが蓄積されてはじめて価値が出るので、可能なら早い段階からGoogleAnalyticsとPiwikを並列で運用できるとベターです。
弊社のコーポレートサイトは元々Yahoo! タグマネージャーを経由してGoogleAnalyticsとYahoo! アクセス解析を併用していましたが、今回さらにYahoo! タグマネージャー経由でPiwikのタグを組み込み、現在は3つのアクセス解析サービスを併用する形になりましたが特に問題なく計測できています。基本的にGoogleAnalyticsとPiwikは同じようなタグを同じように組み込むことになるので、Googleタグマネージャや弊社のようにYahoo! タグマネージャーを使うと、タグの運用管理もしやすくなっておすすめです。
サーバの運用スキルがある方がいらっしゃればPiwikを使い始めるのはそれほど難しいことではありませんが、アクセス解析はスタートさせたら止めること無く運用し続けるのが基本ですので、サイトの成長に合わせてPiwikのサーバもスムーズに拡張できるよう考えて構築する必要があります。
弊社にご用命いただければ組み込みからサーバの運用管理はもちろん、そのデータを用いた定期的なサイトの分析や改善のご提案までトータルでサポートいたしますので、まずはお気軽にご相談ください。
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約3年半にわたり君臨したランチェスター最年長の座を譲り、今はただの猫・鉄道・Perfume好きな不惑おじさん。好きなスタバオーダーはクワットロベンティノーホイップソイホワイトモカ。
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