VirtualBoxでVMWareの仮想マシンイメージ（.vmdk）をそのまま読み込ませる方法

※ この記事は少し古かったんですが、検索経由で来られる方が多いので 2015/11/26 に情報を更新しました。MacOSはEl Capitan(10.11.1)、VMWareFusionは8.0.2、VirtualBoxは5.0.10で再検証し、スクリーンショット等も追加しました。ご参考になれば幸いです

前回はVirtualBoxのホストオンリーネットワーク絡みでDHCPサーバが悪さしてた件を書きましたが、今回もVirtualBox関連ネタです。

VMWare FusionからVirtualBoxへ

個人的にVMWareFusionを長く愛用してきたんですが、会社でVirtualBoxを使う機会が増えてきて、機能的にそれほど遜色ない印象もあったので、自宅のMacをYosemiteにアップデートするタイミングでVirtualBoxに移行してみました。

その際、VirtualBox側に用意されているインポート機能を使おうとすると “ VirtualBoxは今のところOpen Virtualization Format(OVF)で保存された仮想アプライアンスのインポートだけをサポートしています。” と表示されるため、VMWareのvmdk形式のファイルをOVF形式に変換しなくてはいけない…ような気がしてしまいます。

変換自体は面倒ですが可能です (方法も“vmdk OVF 変換”でググればすぐ見つかります)。 ただ、ディスクサイズにもよりますが変換に数時間かかるケースもあり、仮想マシンがいくつもあるとかなりの時間と手間が必要です。

VMDK形式からわざわざ変換する必要はない

実はVirtualBoxの現行版はvmdk形式のディスクをそのまま読み込めるので、ただ動かすだけなら変換作業は必要ありません。（他にもParallelsのhdd形式、VirtualPC等で使われているvhd形式などメジャーな仮想マシンのイメージにはほとんど対応しています）

ただしMacの場合、VMware Fusionのディスクイメージは仮想マシンのパッケージ（拡張子 .vmwarevm）の中に入っています。

このままだと下記の1.の手順後にVirtualBoxに読み込ませることができないので、Finderでパッケージの中身を開いて、VMDK形式のファイルをパッケージ外に出しておくか、ディスク容量に余裕があればトラブったときのことも考えてコピーしてから作業するのが無難かと思います。

VirtualBoxにVMDK形式のディスクを読み込ませる手順

以下、手順です。

1. VMware Fusion上で動いてる仮想マシンからVMware Toolsをアンインストールして、シャットダウンしておく

2. VMWare Fusionの設定画面で仮想マシンのHDDコントローラを確認（今回はIDE）
 

3. VirtualBoxで移行する仮想マシンのタイプ(OS)とバージョンを合わせた新規の仮想マシンをとりあえず作る。その際に「仮想ハードドライブを追加しない」設定で作成する。

4. 作成後に設定画面の「ストレージ」を開いて、移行前に確認したものと同じハードディスクコントローラ（今回はIDEコントローラ）を追加する

5. 追加したハードディスクコントローラ上でHDDを追加する。ここでVMware Fusionで使っていたVMDK形式のディスクイメージを「既存のディスク」として追加。
  

6. ディスクが追加されたことを確認したら、メインメモリやビデオメモリの割り当てを調整。仮想マシンのOSがWindows系の場合、拡張機能の「I/O APIC」を有効化もチェックしておきます。

7. 仮想マシンを起動

※ 画面を見て気づかれる方もいると思いますが、今回のテスト用のイメージにマイクロソフトが配布しているIEバージョンテスト用の仮想マシンを使わせていただきました。

これで問題なく動くはずです。たぶん（弱気 → 2015/11/26に追検証しましたので動きます（強気

追記

VMDK形式のまま読み込ませたとして、パフォーマンス的にどうなんだろう？ と思われる方もいらっしゃると思います。僕もそう思ったので検証してみました。